あらすじ
北鎌倉駅近くにひっそりと建つ古書店「ビブリア古書堂」の店主である篠川栞子は、若くて美人で胸がデカイ。
極度の人見知りだが、本に関する知識は常人のそれではない。
また天性のものなのか人並み外れた洞察力や観察力を持ち、店に訪れる様々な客の、本に纏わる相談に乗っては解決に導く。
ちなみに俺の名前は五浦大輔。ビブリア古書堂でアルバイトとして雇われている。
大学を卒業後、就職浪人となった俺は美人店主目当てで、ここで働き始めたのだった。
あらすじは初めて読む人にも人物相関関係が大体把握できるように書いてみました。
早くも3巻ですが、2巻に引き続き栞子さんとその母親との確執から来る重たい空気は、ここでも全編に漂っています。
この小説を読むと、作中で扱われてる本を読みたくなりますね。
「たんぽぽ娘」は結局小説の中ではどのような結末になるのか書かれていませんから、実際に読んで確かめたくなりますが、絶版本ということで容易に入手できないのが残念です。
童話の類が意外と好きなので、個人的には第二話の「チェブラーシュカとなかまたち」を読んでみたいところです。
第三話「春と修羅」ですが、これはネタを詰め込みすぎた感がありました。
まずは本を盗んだ犯人を突き止めるところで一度終わらせて、「テナルデイ軍曹」から「消えた『春と修羅』の本当の秘密」までは、また別の話として膨らませた方がいいかと思うんですよね。
この辺りは私個人の感想ですから気にする必要もない部分かもしれませんが、「レ・ミゼラブル」の登場人物という種明かしの前に、「春と修羅」の「眞空溶媒」では「テナルデイ軍曹」という言葉が、どのような文脈で使用されたものか等を示すことで、読者にミスリードを与えられる部分だったと思われます。
そういう点で少し残念だったかと思いますが、それ以外はこれまで通り、血生臭い事件が起きない、安心して読める内容だったと思います。
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