「クビキリサイクル」西尾維新 (講談社文庫)

2011-08-16

その他の著者

t f B! P L


今、売れてる、よく名前を目にする書き手の一人の西尾維新さん。
今回のターゲットはこれだっ! メフィスト賞受賞作「クビキリサイクル」
誰が犯人なのか、タイトルも含め前半にヒントを出し過ぎた感がありあり。
第3の事件発生に到っては、もはや犯人が誰なのかまではすぐに分かってしまう。

問題はトリック。
第1の事件は超簡単。第3の事件はトリックでもなんでもない。
問題は第2の事件のトリックのみ。
ここを考える時、どうしても共犯者が必要。
その共犯が誰かが難しいのですが、これはある意味、誰でもよかった。
共犯者が必然的に「この人」になるのは、エピローグに入ってからの話。
ここで動機についての推理を読むことでしか共犯者には辿り着けない。

エピローグに犯人の真の狙いが描かれ、その伏線が物語の中に散乱してるのですが、すごく雑い。
エピソードのためにいかにも配置しましたみたいな印象。
この伏線をいくらかき集めても、最後のカラクリには辿り着けない。
まずエピソードありきな伏線。


魅力を持たせたキャラで話を進めるタイプの作家なのか、話の内容的には多分賛否両論。
語り部の言葉を借りるなら「どんな動機だろうと関係ない。あったとしても興味がない」軽くそう言ってしまえる程、ドライに描かれたお話でした。


このブログで探す

最新の記事

プライバシーポリシー

当サイトでは、Googleアドセンスなど第三者配信の広告サービスを利用しています。このような広告配信事業者は、ユーザーの興味に応じた商品やサービスの広告を表示するため、当サイトや他サイトへのアクセスに関する情報 『Cookie』(氏名、住所、メール アドレス、電話番号は含まれません) を使用することがあります。 またGoogleアドセンスに関しては、このプロセスの詳細およびこのような情報が広告配信事業者に使用されないようにする方法について、こちらで詳細がご確認いただけます。

アクセス解析ツールについて

当サイトでは、Googleによるアクセス解析ツール“Googleアナリティクス”を利用しています。 このGoogleアナリティクスはトラフィックデータの収集のためにCookieを使用しています。 このトラフィックデータは匿名で収集されており、個人を特定するものではありません。 この機能はCookieを無効にすることで収集を拒否することが出来ますので、お使いのブラウザの設定をご確認ください。 この規約に関しての詳細はこちらをご確認ください。

連絡フォーム

名前

メール *

メッセージ *

QooQ