阪神・淡路大震災を扱った小説です。
著者が当時の実際の被災者から聞いたことを元に、本来ノンフィクションとして執筆予定だったものが、物証がないがため、その事実で埋めきれない部分を創作の体裁で仕上げ、小説として描かれた物語です。
阪神・淡路大震災以外にもアメリカの「9.11事件」や中国四川大地震、スマトラ島沖大地震についても触れられており、どこまで信じて良いのか俄かには信じがたい内容です。地震は果たして本当に、人工的に発生させることができ得るものなのでしょうか。
そういう部分は脇に除けておいたとしても、これまでの歴史における様々な局面において国際的な取り引きとしての陰謀というものは、十分ありえるのもまた事実だと思います。
マスコミの報道を鵜呑みにしてしまわずに、事実はどうなのか、またその背景や経緯とはどのようなものかと、自らの頭で考える契機を与えてくれる小説ではないでしょうか。
GEQ 大地震 (角川文庫)
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また自然による災厄というものは諦めるしかない、というのが一般的ですが、それを誰かのせいにできれば、それはそれで恐ろしくもありますが、恨みの感情を向ける相手がいれば、そのやりきれなさを誤魔化すことはできるかもしれません。
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